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離婚の手続

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

協議離婚

離婚後にペットの引き取り親となるために考えておきたいこと

 愛犬・愛猫と一緒に生活している方にとって、離婚を機にペットと離れ離れになってしまうのはとても辛く、「主人(妻)とは別れたいけどペットとは離れたくない!」と考える方も多いのではないでしょうか。
 本記事では、離婚の際にペットが法律上どのような扱いになるのか、どのような手続きで引き取り親を決めることになるのか、裁判所がペットの引取り親を決める際のポイント、ペットを自分の元で引き取るために準備すべきことは何か、などについて解説します。

ペットの法律上の位置づけ

 まず前提として、ペットが法律上どのように扱われるのかについて確認しましょう。ご存知の方も多いかと思いますが、ペットは法律上「物(動産)」として扱われます。「物(動産)」として扱われるということは、つまり、子供とは異なり「所有権」の対象となるということです。
 したがって、離婚をするにあたりペットを夫と妻のどちらが引き取るかというのは、基本的には、夫婦で形成した財産をどのように分けるかという「財産分与」の問題となります。

ペットの引取り親を決める際の手続きの流れ

⑴ まずは夫婦の話し合いによって決める

 離婚の際に、ペットの引取り親をどちらにするかということについては、両者の話し合いによって決めることができます。
 話し合いがまとまった場合には、権利関係を明確にして後々のもめ事を防ぐため、合意内容を書面化しておくことをお勧めします。

⑵ 調停を申し立てる

 離婚の条件としてペットをどちらが引き取るかということについて話し合いがつかなければ、家庭裁判所に対して調停を申し立てることができます。
 調停では、調停委員という第三者が両者の間に入り、その他の財産の分け方を踏まえるとどちらにペットを引き取らせるのが公平か、ペットの養育(飼育)環境からしてどちらに引き取らせるのが適切かといった点から、第三者の目から見て公平と思われる条件に向けて話し合いの調整役を務めてくれます。

⑶ 裁判所による判断に委ねる

 協議や調停によっても話し合いがつかないとなると、最終的には裁判所の判断を仰ぐことができます。
 離婚請求と同時にペットの引取り親を決めるよう調停を申し立てていた場合には、調停がまとまらければ一旦そこで手続が終了し、改めて裁判所に離婚請求+財産分与の訴えを提起することになります。
 裁判では、これまでの話し合いをベースとした手続きではなく、双方の主張を書面の形でぶつけ合い、証拠を提出して、それを基に裁判所が判断するという構造となります。

裁判所がペットの引取り親を決める際のポイント

 裁判所が判断を下すための根拠となる法律は、次のように規定しています。

 家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。(民法768条3項)

 まず大前提として、「当事者双方がその協力によって得た財産」とあることからも分かるとおり、財産分与の対象は結婚後に取得した財産に限られるので、夫婦の一方が結婚前(独身時代)から飼っていたペットは財産分与の対象とはならず、元から飼っていた飼い主がそのまま引き取り親となります(このように財産分与の対象とならない財産のことを、法律上「特有財産」といいます)。
 
 もっとも、その他には「一切の事情を考慮」すると書かれているのみで、「財産の額」以外には、具体的な判断基準が何も定められていません。そして、「財産の額」について、裁判所は基本的に夫婦で2分の1ずつの額となるように分けるというスタンスで分与の額や方法を決めるのですが、ペットについては血統付きの犬猫や生まれて間もない子犬・子猫でなければ市場価格(評価額)が付きづらいので、単純にその他の財産との金額のバランスのみで引き取り親を決めることもなかなか難しいという事情があります。
 
 そのため、裁判所は、「一切の事情」として、夫婦のいずれがこれまでのペットの世話をしてきたか、どちらにペットがよりなついているか、今後ペットの世話をすることのできる環境がどちらの方が整っているかといった事情をも考慮して、いずれの親が引き取り手として適切かを判断することになります。
 
 そのような意味では、いくら裁判所がペットを法律上「物」として扱うといっても、実質的には子供の親権を決める際と似たような点を考慮しながら引取り親を決めているものといえるでしょう。

ペットの引取り親となるために準備しておくべきこと

 裁判所が上記のような観点から引き取り親を判断することからすると、自分をペットの引取り親として指定してもらうためには、①自分がペットの引取り親としてふさわしいことを示す根拠となる資料を準備したり、②離婚後にペットと共に生活できる環境を整えたり、③他の財産との関係で交渉材料となるものを準備しておくといったことが重要となってきます。

 ①の例としては、予防接種等における登録名義、ペット保険の契約名義、動物病院の診察券や領収書の名義などをみると、主としてあなたが世話をしていたことがうかがわれる資料となるかもしれません。
 
 ②については、ペットと共に生活できる住居や飼育費用(養育費用)を確保したり、自分が仕事に出ている間に世話をしてくれる人を見つけておいたり(実家の両親・家族やシッターなど)、別居時にペットを連れて共に生活を始めている実績を作ることも有用でしょう。
 
 ③については、まずは夫婦の共有財産に何があるのかを把握し、譲歩の材料となりうるものを見つけておくと、主に交渉の場面において戦略的に話を進めることができるでしょう。

まとめ

 いかがだったでしょうか。ペットの引取り親を獲得するためには、相手との感情的な対立も絡み、お互いに気持ちの整理がつかず、なかなか話し合いがまとまりにくいことも多いと思います。

 一般的なところとしてはこれまで解説してきたところが重要となりますが、裁判所がどのような観点から引き取り親を判断するのか、こちらに有利に進めるにはどのような準備を進めればよいのかといった点については、具体的事案によって様々な要素が考えられます。
 
 具体的にどう行動し、どのような交渉をすればよいのかなどについて悩み、迷ったときには、法律の専門家である弁護士に相談してみると、解決の糸口が見つかるかもしれません。

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