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離婚できる?できない?

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

5つの離婚事由(離婚原因)

離婚の原因ランキングまとめ

浮気、DV、性格の不一致・・・。
離婚の原因はいろいろありますが、どれが一番多いのでしょうか?男女で違いはあるのでしょうか?裁判所の司法統計データを基にランキングをまとめました。

男女別、離婚の原因ランキング!

離婚の原因で1番多いのは何だと思いますか?

裁判所では、裁判所に申し立てられた離婚請求事件について、離婚原因を12種類に分類し、申立ての動機別の事件数を司法統計として公表しています。ですから、申立ての動機別の事件数を観れば、離婚の原因で1番多いのは何かがわかります。

今回は平成26年の司法統計を用いて、男女別・離婚の申立ての動機別の事件数データをもとに、離婚の原因ランキングをまとめました。さっそく見てみましょう。

夫が離婚を申し立てるときの離婚原因

1位「性格が合わない」11058
2位「精神的に虐待する」3154
3位「異性関係」2762
4位「家族親族と折り合いが悪い」2648
5位「性的不調和」2448
6位「浪費する」2157
7位「同居に応じない」1832
8位「暴力を振るう」1475
9位「家庭を捨てて省みない」1222
10位「病気」947
11位「生活費を渡さない」716
12位「酒を飲み過ぎる」422

妻が離婚を申し立てるときの離婚原因

1位「性格が合わない」19462
2位「生活費を渡さない」13552
3位「精神的に虐待する」11570
4位「暴力を振るう」11032
5位「異性関係」8902
6位「浪費する」5361
7位「家庭を捨てて省みない」4376
8位「性的不調和」3739
9位「家族親族と折り合いが悪い」3504
10位「酒を飲み過ぎる」3070
11位「病気」1481
12位「同居に応じない」1247

「性格が合わない」が男女ともに第1位

離婚の原因第1位は、男性側、女性側ともに、「性格が合わない」、つまり性格の不一致でした。お互いを生涯のパートナーと誓って結婚生活を送ってきたはずの夫婦が、裁判所に離婚を申し立てているのですから、性格や価値観にズレが生じているのは当然といえるでしょう。

性格の不一致について詳しく知りたい方は「性格の不一致を理由に離婚するには」をご覧ください。

「異性関係」は典型的な離婚理由として上位にランクイン

続いて2位以下を見てみましょう。「異性関係」が、男性で3位、女性で5位と上位にランクインしています。離婚の原因となる「異性関係」というと、不倫、浮気、不貞行為などが思い浮かぶと思います。

不倫、浮気、不貞行為は似た言葉ですが違いがありますから説明しておきます。

まず、「不貞行為」は法律用語です。不貞行為とは、判例によれば「配偶者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいう」とされています。後で説明しますが、不貞行為はそれ自体が法律上の離婚理由として定められています。

次に「不倫」は法律用語ではありません。ですが、一般的には不貞行為と同じ意味で使われている場合が多い言葉といえます。

そして、「浮気」も法律用語ではありません。浮気は、配偶者あるいは交際相手以外の者に気持ちが移ることを広く指す言葉です。どこからが浮気かという境界線についての考え方は人それぞれです。性的関係に至らなくても浮気だと考える方もいます。

配偶者のある者が浮気をしていた場合、不貞行為・不倫に至らないときであっても、法律上の離婚理由である「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして離婚が認められることはあり得ます。
ですから、不貞行為・不倫の場合はもちろん、それに至らない浮気の場合も含めれば「異性関係」は典型的な離婚理由といえます。

モラルハラスメントは身体的なドメスティックバイオレンスより上位

ランキングをみると、「精神的に虐待する」が男性で2位、女性で3位と、いずれも「異性関係」よりも上位にランクインしています。

精神的な虐待には、怒鳴る、侮辱する、暴言を吐くといった攻撃的な言動を伴うものや無視をするといったものまで様々な態様があります。精神的な虐待を意味するモラルハラスメント(モラハラ)という言葉も一般的に使われるようになり、裁判所への離婚の申立ての動機としても増加傾向にあります。

「性格の不一致」と「精神的に虐待する」という、心や気持ちの問題が男女ともに上位であることからすると、やはり夫婦関係は心や気持ちで結び付いているものなのだと気付かされます。逆に、心や気持ちが離れてしまうことで、離婚に至るといえるでしょう。

また、「精神的に虐待する」(男性2位、女性3位)と「暴力を振るう」(男性8位、女性4位)を比較すると、男女ともに「精神的に虐待する」の方が上位であることがわかります。

夫婦関係が破綻していくときは、まずは言葉や態度での精神的な虐待の段階があり、それがエスカレートして身体的な暴力、いわゆるドメスティックバイオレンス(DV)に至るケースが多いと考えられます。

配偶者からの暴力について詳しく知りたい方は、「配偶者からの暴力で離婚を考えたときにやること」をご覧ください。

お金の問題は男女で傾向の違いがある

「浪費する」(男性6位、女性6位)と「生活費を渡さない」(男性11位、女性2位)を比べてみると、夫側では「浪費する」の方が上位なのに対し、妻側では「生活費を渡さない」の方が上位(しかも2位!)です。

いずれも経済的な理由である「浪費する」と「生活費を渡さない」で、男女で傾向の違いがあり特徴的で興味深いです。

「生活費を渡さない」について考えてみますと、専業主婦家庭だけでなく、共働きの家庭であっても、夫の方が妻より収入が多い場合が多いのが実態で、それゆえに夫が妻に生活費を渡さないことが問題になっているのだと考えられます。

また、「浪費する」というと、ギャンブル依存症のような病的な浪費をイメージされるかと思いますが、そこまでではなくても夫婦関係が壊れてしまうことはあります。たとえば、妻が収入に見合わず高価なブランド品ばかりを買ってしまうというトラブルもあります。病的なものでなくても、浪費癖が原因で生活費が不足したり、借金まみれになってしまうことで夫婦関係が壊れてしまうようです。

なお、配偶者間の身体的暴力を意味するドメスティックバイオレンスという言葉が広く知られるようになったことに伴い、配偶者に必要な金銭を渡さず経済的な自由を奪うことを、経済的DVと呼ぶこともあるようです。

そのほかにランキングからわかること

夫側では「家族親族と折り合いが悪い」が4位に入っています。(一方、妻側では9位にとどまっています。)
妻が義母から意地悪をされたり嫌味を言われるなどのいわゆる嫁姑問題が起きて、夫の両親と妻との関係性が悪くなり、夫が板挟みにあうパターンは昔からよくあるでしょう。

あるいは、夫の実家で両親と同居したり、夫の実家に泊まりに行くときに妻ばかりが気を遣って疲れてしまうこともあります。夫が妻の実家に行くときも気を遣うことはあるでしょうが、女性は男性に比べて着替えやお風呂、化粧など相手の実家で気を遣うことが多いのだと思います。そして、妻が気疲れして夫の両親と距離を置こうとすると、夫は自分の家族親族が疎まれたと感じて反発し夫婦仲が悪くなってしまうのでしょう。

「性的不調和」(男性5位、女性8位)については、かつてはパートナーに対する性行為の強要や異常な性癖などがトラブルの原因として挙げられていました。しかし、最近では夫婦間に性交渉のないセックスレスも性生活のすれ違いとして注目されています。

これまでは羞恥心から表に出てこなかったセックスレスが、マスコミに取り上げられるなど世間に認知されてきたため、離婚の原因としても主張されるようになったのではないでしょうか。

お互いに性交渉を望まない夫婦であればトラブルにはなりませんが、夫婦生活は性交渉が伴うものと考えている人が多いですから、一方が性交渉を望むのに他方が拒否する場合にはセックスレスの問題が生じます。出産によりホルモンが変化する影響で性欲が減退しセックスレスに至るのではないかとも言われています。

どうやって離婚する?

ランキングを見たとおり、離婚の原因、動機は様々あることがわかりました。では続いて、実際に離婚するにはどのような方法があるのかを見ていきましょう。

離婚の方法には、夫婦間の話し合いによる協議離婚、家庭裁判所の調停委員を介した話し合いである調停離婚、判決による離婚である裁判離婚があります。

協議離婚と調停離婚は、離婚の理由を問わず、夫婦が合意すれば離婚することができます。しかし、裁判離婚の場合には、法律上の離婚原因がないと離婚をすることができません。

なぜ裁判離婚では法律上の離婚原因が要求されるのでしょうか。夫婦は、お互いが自分の生活と同水準の生活を配偶者が送れるように助けあう義務(生活保持義務)などの法的な権利義務を伴う人間関係です。裁判離婚は、このような権利義務関係から夫婦を解放すべきか否かという法的判断であることから、法律上の離婚原因が必要とされているのです。

法律上の離婚原因とは?

最後に、法律上の離婚原因を確認しておきましょう。法律上の離婚原因は、民法770条に定められています。

すなわち、①不貞行為、②悪意の遺棄、③3年以上の生死不明、④重度の精神病で回復の見込みがないこと、⑤婚姻を継続し難い重大な事由があることの5つです。

協議や調停で離婚を請求しても相手が応じない場合は、裁判においてこれらのいずれかが存在することを証拠によって証明しなくてはなりません。司法統計では12種類の申立ての動機が挙げられていましたが、単にそれらの事情を主張するだけでは足りず、それが法律上の離婚原因に当たるということまで裁判所に分かってもらう必要があるのです。

ちなみに、離婚原因について責任(落ち度)のある配偶者は、相手の配偶者に対して慰謝料を支払う義務を負います。ですから、離婚原因が①不貞行為、②悪意の遺棄、⑤婚姻を継続し難い重大な事由があること、の場合には慰謝料が生じる可能性があります。他方、③3年以上の生死不明、④重度の精神病で回復の見込みがないこと、については一般的には本人の責任(落ち度)とはいえませんから慰謝料の支払いは生じないでしょう。

5つの法律上の離婚原因のうち、⑤婚姻を継続し難い重大な事由があること、という要件は、①から④までに至らない事情や、それ以外の様々な事情、例えば別居期間などを考慮して判断されます。

なお、⑤の要件は、夫婦関係が破綻していることと言い換えられることもあります。かつて裁判所は、夫婦関係破綻の原因を作った側の当事者(有責配偶者)からの離婚請求は認めていませんでしたが、今日では一定の条件のもとで、有責配偶者からの離婚請求も認める判断をしており、破綻主義という考え方を取っているといわれています。

破綻主義について詳しく知りたい方は「離婚の破綻主義って何?」をご覧ください。

 

いかがでしたか。司法統計を基にした離婚の原因ランキングと、弁護士の視点での解説をまとめてみました。参考にしてみてください。

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