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離婚できる?できない?

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

暴力・DV

配偶者からの暴力で離婚を考えたときにやるべき3つのこと

弁護士として配偶者からの暴力が原因で離婚を考えている方からの相談を受けることがあります。
妻側の場合、DV夫からの暴力に悩んでいるという相談です。夫からの暴力を受けたとき、離婚すべきか、我慢して耐えるべきか、悩む方は多いです。最近では、DV(ドメスティックバイオレンス)という言葉も一般的になりました。
夫から妻への暴力が事件数としては多いですが、妻からの暴力に悩んでいる夫もいます。妻からの暴力に悩む夫のほうが、周りに相談しづらく見過ごされるケースもあります。
今回は、配偶者から暴力を受けたときの対応方法について弁護士の立場からアドバイスします。

配偶者から暴力を受けたときにやるべき3つのこと

配偶者から暴力を受けたときにやるべきことは3つあります。
①身の安全を確保するため別居する。
②専門家に相談する。
③証拠を集める。
それぞれについて詳しく見てみましょう。

①身の安全を確保するため別居する

配偶者から暴力を受けたとき、まずやるべきことは身の安全の確保です。暴力の程度には様々あり、けがに至らない暴行から、生命に危険が及ぶケースまであります。

危ないと思ったら、逃げるのが一番です。別居して相手からの暴力を受けることがない場所で、恐怖心から解放された状態で冷静に今後の対処法を考えればよいのです。

別居をするとき、子供も一緒に家を出るべき?

配偶者の暴力から逃れるために別居をするときは、子供も一緒に家を出るべきでしょうか。あなたが親権を取りたい場合で、後に親権をめぐって争いになったときのことを考えると、子供も一緒に家を出るべきです。

夫婦間で親権に争いがある場合、家庭裁判所の調停を経ても合意に至らないときは、家庭裁判所が父または母を親権者に指定するのですが、家庭裁判所は、現に子供を監護養育している親に親権を認める傾向にあるからです。

もっとも、別居をするときに子どもの意思に反してまで連れて行くことは避けなければなりません。無理矢理子供を連れ去るという態度が、親権者としてふさわしくないと判断されてしまうおそれがあるからです。

別居するときに、最低限持っていきたいもの

配偶者の暴力から逃れるために別居するときに最低限持っていきたいものは、
・現金
・自分(被害配偶者)名義の通帳、印鑑、キャッシュカード
です。
別居後の当面の生活費に充てるため、ある程度のお金はやはり必要となるからです。

別居するとき、できれば知っておきたいもの

別居して身の安全を確保した後は、配偶者に対し、別居中の生活費(婚姻費用)の請求や、離婚時の財産分与、慰謝料請求をしていくことになります。これらの手続をうまく進めるためには、できれば相手(加害配偶者)の財産に関する情報を知っておきたいところです。

婚姻費用は、権利者と義務者の収入、子供の人数と年齢によっておおまかな金額が決まります。子供の人数と年齢は争いになることはありませんが、相手の収入額については、相手が争う場合、請求する側が証拠をもって証明する必要があります。

収入を知るために知っておきたいものとしては、源泉徴収票、給与明細、確定申告書等があります。

財産分与は、夫婦が結婚してから離婚するまで(別居するまで)の期間に、夫婦が共同して築いた財産を分ける制度です。ですから、夫婦が共同で築いた財産としてどのようなものがあるかを把握しておくことが望ましいです。

預預金については、通帳の金融機関名、支店名、口座種類、口座番号、口座名義、別居時の残高を確認しておきましょう。すべてわからなくても、金融機関名と支店名は把握しておきましょう。

不動産については、土地・建物の住所あるいは地番を確認しておきましょう。

なお、相手名義の通帳等は夫婦とはいえ他人の所有物ですから、持って出るのではなく、メモや写真に撮っておくほうが無難といえます。

新しい住所を知られないために

暴力から逃げるため別居したのであれば、新しい住所を加害者に知られないようにする必要があります。

転居をしても住民票の移転をしなければ新しい住所が住民票に載ることはありません。しかし、住民票を移転しないと行政サービスを受けられない等の不便があります。そこで、DV被害者保護のため加害者からの住民票の閲覧交付請求を制限する制度があります。

まずは警察署や配偶者暴力相談支援センター等の公的機関に配偶者の暴力について相談し、「住民基本台帳事務における支援措置申出書」の交付を受けてください。これを市区町村の役所に提出すると、加害者からの住民票の閲覧交付請求を制限してもらうことができます。(もっとも、この制度は裁判所からの照会や、弁護士の職務上請求の場合にまで制限をかけられるものではありません。つまり、加害者が住所を知る可能性もあることに注意が必要です。)

②専門家に相談する

ひとまず、身の安全を確保できたら、心も体も深く傷ついてしまう前に一人で悩まずに専門家に相談しましょう。
警察や行政の相談窓口(配偶者暴力相談支援センター)、弁護士の法律相談などのご利用をおすすめします。相談内容が外部に漏れることはありませんのでご安心ください。一時保護のためのシェルターなどを案内してもらうことができます。なお、一時保護のためのシェルターの所在地は被害者保護のため公表されていません。行政等に相談する際にご自身で被害状況を伝えて、担当の相談員から指示を受けてください。

相談窓口の電話番号

ご参考までに横浜市、神奈川県の場合の相談窓口の電話番号を載せておきます。

・警察
※緊急の場合、迷わず110番してください。
神奈川県警察総合相談

 045-664-9110

・横浜市
横浜市DV相談支援センター

 045-671-4275
※男女いずれからの相談も対応しています。

・神奈川県の場合
神奈川県配偶者暴力相談支援センター
※男性と女性で窓口が異なります。
女性のためのDV相談窓口

 0466-26-5550

男性のためのDV相談窓口

 DV被害についての相談 0570-033-103

 DVに悩む男性の相談 0570-783-744

電話相談、面接相談を受けることができます。面接相談の際、お子さんの一時保育を利用することもできますから予約時にご相談ください。

保護命令

警察や行政の相談だけでは対処できないケースでは、裁判所から保護命令を発令してもらいましょう。

 
保護命令とは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV法、DV防止法)に基づき、裁判所が、DV加害者に対し、DV被害者に近寄らないよう命じる決定のことです。

配偶者等から、身体的な暴力・脅迫を受け、生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことが発令の要件とされています。

保護命令は、被害者本人が(弁護士を代理人に立てることはできますが、親族が代わりに申し立てたり代理することはできません。)、被害者の住所、加害者の住所、又は暴力・脅迫が行なわれた場所を管轄する地方裁判所に申し立てます。

申立てに先立ち、原則として警察署や配偶者暴力相談支援センターに相談する必要があります。保護命令の申立書に相談の日時、内容等を記載します。(事前の相談をしていないときは、公証役場において相手方から暴力を受けたことなどについての申立人の供述を記載し、その供述が真実であることを公証人の面前で宣誓して作成した宣誓供述書を保護命令の申立書に添付する方法もあります。)

申立費用は印紙代1000円と切手代数千円程度がかかります。

法律上の婚姻関係に限らず、事実婚や生活の本拠を共にする交際関係にある場合でも保護命令の対象となります。

申立て後は、当日又は数日のうちに申立人(あるいは代理人の弁護士)の面接を行い、その1週間程後に相手方の審尋期日を行います。相手方の審尋期日に申立人が出席する必要はありません。審理の結果、発令要件を満たしていると判断された場合には、速やかに保護命令が発令されます。

保護命令には、(1)接近禁止命令、(2)電話等禁止命令、(3)子への接近禁止命令、(4)親族等への接近禁止命令、(5)退去命令,の5種類があります。このうち、(2)~(4)は、(1)の命令の実効性を確保する付随的な制度であるため単独では発令されず、(1)の命令と同時、あるいは(1)の命令が既に出ている場合のみ発令されます。

保護命令に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。

③証拠を集める

配偶者からの暴力を理由に離婚したい場合、離婚する方法は、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3つがあります。

協議離婚は、夫婦の話し合いによる離婚です。相手が離婚に応じてくれさえすれば離婚できます。もっとも、暴力を振るう相手と話し合うことは現実的ではありません。

調停離婚は、夫婦だけでは解決できない場合に、家庭裁判所の調停委員を介して話し合いを行う手続です。話し合いがまとまれば調停離婚が成立しますが、まとまらなければ調停不成立となります。配偶者暴力を原因とする場合、裁判所でも夫と妻の出入口を分けて顔を合わせることがないようにする等の配慮をしてもらうことができます。

裁判離婚は、裁判所の判決により離婚を成立させる方法です。離婚の判決をもらうためには、法律上の離婚理由があることを証拠によって証明する必要があります。民法という法律で、「婚姻を継続し難い重大な事由」があることが離婚理由として定められています。ですから、配偶者からの暴力が「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たることを証拠によって証明する必要があります。

家庭内での暴力は外部からは分かりません。 たとえ配偶者から暴力を受けたことが真実であったとしても、加害配偶者が「やっていない」と否認すれば、被害配偶者が立証しなければならないのです。配偶者の暴力が理由で離婚せざるを得なかった場合、精神的苦痛について慰謝料を請求することができます。慰謝料を請求するためにも証拠集めが必要です。

どんな証拠が役に立つのか

具体的には次のような証拠が役に立ちますので準備しておきましょう。

・写真

(配偶者の暴力によって負った怪我、壊された家具、荒らされた部屋の状況などを撮影したものがあるとよいでしょう。)

・診断書

(配偶者の暴力によって怪我をしたときは、医師の診断を受け、診断書を作成してもらいましょう。診断の際、配偶者からの暴力が原因であることを医師に伝えましょう。医師によりますが、怪我の原因が配偶者の暴力であることまで診断書に書いてくれるケースもあります。)

・ICレコーダー

(配偶者からの暴言を録音をしておきましょう。)

・日記

(いつ、どこで、どのような状況でどのような暴行を受けたか、どのような痛みがあり、どのように感じたかを記録しましょう。継続的に記録しているほど信用性が高まります。)

・メール、LINEなど

(身体的な暴力があったことを直接証明する証拠になるとは限りませんが、やりとりの内容や言葉遣い(たとえば、脅迫的な文言が使われている等)から、あなたと配偶者との日頃の関係を浮かび上がらせる証拠になります。)

・着信履歴

(必要もないのに連日連夜頻繁に配偶者からの着信がある場合などは迷惑行為の証拠になります。一定期間は保存されますが時間が経つと消去されてしまうケースもありますので注意が必要です。着信履歴の画面をスクリーンショットで画像として保存しておくことも有効ですし、何月何日何時何分に誰々から着信があったとメモに残しておくことも有効です。)

・被害届、警察の相談記録

(警察が刑事事件として捜査するかどうかとは別に、警察に相談するほどの重大な事態になっていたことを立証する証拠として、離婚手続を進める上でも役に立ちます。)

実際の暴力の場面の録音や写真などは、同居しているときでなければ集めにくい証拠といえます。暴力の程度によりますから、くれぐれも身の安全を優先してください。

 

いかがでしたか。配偶者からの暴力で離婚を考えたときにやるべき3つのことをご説明しました。ここでご説明したのは、はじめに取るべき行動です。その後の離婚の手続や離婚条件について詳しく知りたい方はそれぞれの記事をご覧ください。

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