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離婚とお金

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

慰謝料(離婚・不貞行為)

うつ病と離婚、慰謝料の関係は?

配偶者の不貞やDVなどが原因でうつ病になった、うつ病の配偶者と離婚したい、自分のうつ病を理由に離婚を求めたい、という場合、離婚は認められるのでしょうか。また、慰謝料とはどのように関係するのでしょうか。

離婚の慰謝料とは

 慰謝料とは、精神的・無形的な損害(精神的苦痛)に対する損害賠償金で、離婚の場合は、婚姻関係を破たんさせた原因を作った者(一方の配偶者や第三者)が、他方配偶者に対して支払う金銭等のことをいいます。

 例えば、夫が妻以外の女性と不貞をして夫婦関係を破たんさせた場合、夫と女性は、妻に対し、連帯して慰謝料の支払い義務を負うことになります。

 一般的に、離婚=男性が慰謝料を支払う、というイメージがあるようですが、上記のとおり、婚姻関係破たんの原因を作った者が支払うので、必ずしも男性が支払うわけではありません。また、婚姻関係破たんの原因が、夫婦双方の性格の不一致や生活のすれ違い、しゅうとと折り合いが悪いなど、夫婦の一方に原因があるとはいえない場合には、慰謝料は発生しません。

うつ病と離婚、慰謝料の関係を整理すると

DVが原因のうつ病による離婚慰謝料

170310 DVが原因のうつ病は離婚慰謝料を請求できる 画像

DVが原因のうつ病の場合、DV加害者である配偶者に対して離婚慰謝料を請求できます。

DVはそれ自体が法律上の離婚原因として明記されているわけではありませんが、DVが原因で婚姻関係が破たんしたときは、婚姻を継続し難い重大な事由(民法770条1項5号)に当たり、法律上の離婚原因になります。

また、DVの被害者は、通常、精神的苦痛を受けているので離婚慰謝料を請求することができます。さらに進んで、DVが原因でうつ病になってしまった場合、精神的苦痛を受けていたことの裏付けとなりますから、離婚慰謝料を請求しやすくなります。

また、慰謝料の金額は、不法行為(ここではDV)の期間や程度、行為態様、結果の重大性、婚姻期間などによって決まります。ですから、うつ病の程度が重度であれば、不法行為の期間や程度、行為態様なども考慮した上で、慰謝料が増額される事由になるでしょう。一方、軽度のうつ病にとどまる場合には、通常のDVによる離婚の慰謝料金額に織り込み済みと判断され、慰謝料の増額事由にはなりにくいでしょう。

不貞行為が原因のうつ病による離婚慰謝料

170310 不貞行為が原因のうつ病は離婚慰謝料を請求できる

不貞行為が原因のうつ病の場合、不貞行為をした配偶者に対して離婚慰謝料を請求できます。

不貞行為は、DVとは異なり、不貞行為自体が法律上の離婚原因として定められています(民法770条1項1号)。

不貞行為をされた側は、通常、精神的苦痛を受けているので離婚慰謝料を請求することができます。(不貞行為の場合、不貞行為をした配偶者と不貞相手の二人が加害者といえますから、双方に慰謝料を請求できます。)

不貞行為が原因でうつ病になってしまった場合、精神的苦痛を受けていたことの裏付けになりますから、離婚慰謝料を請求しやすくなります。

不貞行為が原因のうつ病の場合も、うつ病の程度が重度であれば慰謝料の増額事由になるでしょう。軽度のうつ病であれば増額事由にはなりにくいことはDVの場合と同様です。

DVや不貞行為が原因でうつ病になった場合、法律上、離婚慰謝料を請求する権利があることはご説明した通りです。しかし、精神的に辛い状況に追い込まれている被害者ご自身で相手方と交渉や裁判をして慰謝料を相手から支払わせるというのは大変な労力を要し、負担が大きいものです。うつ病による離婚慰謝料についてお考えの方は、代理人として交渉や裁判のできる弁護士にご相談されることをおすすめします。ぜひ一度お問い合わせください。

「うつ病の配偶者と離婚したい」は認められない

 配偶者がうつ病になったことを理由に、離婚請求することができるでしょうか。

 まず、不貞(浮気、不倫)やDV(身体的暴力だけではなく精神的暴力も含む)をした夫が、夫の行為によりうつ病になった妻に対して離婚請求をしたというような場合、離婚請求は原則として認められません。なぜなら、家庭裁判所は、「有責配偶者からの離婚請求は原則認めない」という考えに基づいて、仮に婚姻関係が破綻していたとしても、破綻の原因を作った側からの離婚請求は認めないからです。

 次に、不貞行為とかDVなどといった配偶者の行為はなく、別の原因によってうつ病になった場合、例えば、夫が、加重労働が原因でうつ病となったという場合はどうでしょうか。この場合も、妻の離婚請求は認められません。

なぜなら、うつ病になったことそれ自体では、「婚姻を継続し難い重大な事由がある」(民法770条1項5号)とはいえないからです。単なるうつ病は、「強度の精神病にかかり、回復の見込みがない」(民法770条1項4号)とはいえませんし、むしろ夫婦は、互いに扶助しなければならない義務があるので(民法752条)、うつ病にかかったから、といって離婚することは認められないのです(夫婦の同居義務や扶助義務違反になります)。また、夫がうつ病になって会社を休職や退職した結果、収入がなくなったという事情があっても、離婚の理由にはなりません。妻が働けるのであれば働き、預貯金を取り崩し、実家に援助を頼み、それでも生活費が足りないのであれば生活保護を受給するなどの方法もあるからです。

 これに対し、夫が単にうつ病になっただけではなく、それが原因で妻に対して暴言を吐き続けたり、セックスレスが長期化するなどの事情がある場合には、離婚請求が認められるでしょう。ただし、この場合も、うつ病が離婚原因となるのではなく、暴言を吐き続けたことやセックスレスが長期化したことが離婚原因となります。

 上記のとおり、うつ病それ自体を原因に離婚を求めることは難しいと思われます。うつ病になった配偶者による暴言などがある場合には、離婚が認められると思われますが、慰謝料は、通常の場合と同様か、少し減額されると思われます。なぜなら、うつ病になったこと自体、本人には責任はありません(むしろ、先程の例でいえば、夫が仕事を一生懸命した結果うつ病になってしまったのであって、非難されるような理由はありません)ので、うつ病であることが減額要素になるからです。ただし、夫が治療をきちんと受けないなどといった事情があれば、減額の度合いは低くなるでしょう。

 ちなみに、配偶者のうつ病を理由に離婚を求めたが認められず、別居をしているというような場合、別居期間中は収入が多い方が少ない方に対して婚姻費用(生活費)を支払わなければなりません。ですので、もし、「うつ病の配偶者に生活費を払いたくない」ということが別居や離婚の理由だとしたら、思い通りにはなりませんので注意が必要です。

 また、仮に離婚が認められるとしても、夫婦の共有財産(名義がどちらになっているかは無関係)の清算(財産分与)をすることになりますが、うつ病で働けない配偶者に対し、清算的財産分与(夫婦の財産を半分ずつ分ける)を超えて、扶養的財産分与(離婚後、直ちに生活に困らないようにするための扶養的な意味での財産分与)が命じられることもあります。

自己のうつ病を理由に離婚を求めたら相手は応じる義務があるか

 例えば、夫が過重労働の結果うつ病になってしまい、それが原因で妻に迷惑をかけていることを苦にして、妻に離婚を求めたとします。これは認められるでしょうか。
先に述べたとおり、うつ病になったこと自体、何ら夫に責任はありませんので、「有責配偶者からの離婚請求」にはなりません。しかし、単にうつ病というだけでは離婚原因にはなりませんので、離婚請求は認められません(もちろん、妻と協議して、離婚に応じれば別です)。
 また、上記のとおり、うつ病になったことについては、夫に責任はありませんので、仮に妻が話し合いの結果、離婚に同意して離婚となった場合でも、慰謝料は発生しません。

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