未来創造弁護士法人

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離婚とお金

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

財産分与

離婚の財産分与を弁護士が解説します

離婚するときは、夫婦の財産を分け合う財産分与という手続があります。今回は、財産分与について弁護士が解説します。離婚の財産分与を弁護士に頼んだ方が有利な理由についても説明します。

財産分与とは

財産分与とは、離婚するときに夫婦が婚姻期間中に共同して築いた財産を分け合う制度です。

財産分与には次の3つのタイプがあると説明されることがあります。
①清算的財産分与
②扶養的財産分与
③慰謝料的財産分与

①清算的財産分与

①清算的財産分与は、本来の意味の財産分与といえます。上記のとおり、夫婦が婚姻中に共同して築いた財産を分け合い、婚姻中の財産を清算する側面に着目しています。
未払の婚姻費用(婚姻中の生活費)の清算もあわせて行われることもあります。

②扶養的財産分与

②扶養的財産分与は、離婚によって生活が困窮してしまう配偶者(収入の見込みのない専業主婦など)のために、財産分与に扶養の要素を盛り込む考え方です。
もっとも、離婚により夫婦の扶養義務が消滅するはずなのに、なぜ扶養的な要素が残るのかは明確でありません。

③慰謝料的財産分与

③慰謝料的財産分与とは、離婚原因を作った当事者が、相手方が被った精神的苦痛を慰謝するため、財産分与に慰謝料の要素を盛り込む考え方です。しかし、財産分与請求と慰謝料請求は、法律上は別々の請求権であって両立しますから、財産分与に慰謝料の要素を盛り込む必要はないでしょう。

したがって、財産分与といえば、①の清算的財産分与のことだと考えたほうが理解しやすいです。

財産分与請求の時期

財産分与を請求する時期はいつでしょうか。法律上は、離婚と同時に請求しても良いし、離婚成立後に請求しても良いとされています。離婚後の場合、離婚成立から2年間は請求できます(民法768条2項)。

もっとも、離婚から時間が経過すればするほど相手の財産や居場所の情報が得にくくなり、財産分与請求が困難になります。また、離婚する、しないで争いになっている場合には離婚に応じる代わりに財産分与で譲歩を引き出すといった離婚条件の交渉が行われます。ですから、離婚と同時に財産分与を請求するのが一般的です。

財産分与の手続

財産分与の手続について解説します。

まずは、夫婦間の話し合い(協議)で行います。
話し合いがまとまらないときは、離婚と財産分与の話し合いを同時に進めるか、離婚だけを先に成立させて財産分与については後から決めるかで、手続が若干異なります。

離婚と財産分与の話し合いを同時に進める場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、離婚調停の中で財産分与について話し合いをすることができます。離婚調停では、調停委員を介して、夫婦間の話し合いを行います。離婚について調停でも話し合いがまとまらないときは、離婚裁判になります。離婚裁判では、裁判所は、当事者の申立てにより、離婚判決において財産分与についての裁判も行います。これを附帯処分といいます。

離婚だけを先に成立させて財産分与については後から決める場合、離婚の時から2年以内に家庭裁判所に調停又は審判の申立てをして財産分与を求めることができます。この場合は、離婚調停ではなく、財産分与請求調停となります。調停がまとまらず不成立になった場合は、自動的に審判手続に移り、裁判官が審判によって分与額や方法を決めます。

弁護士を使って手続を進める場合

弁護士を使って手続きを進める場合には、弁護士が代理人として相手方と交渉したり、裁判所に出席して調停委員や裁判官に依頼者の言い分を説明することになります。また、後で述べる証拠収集についても法律的な観点からアドバイスすることができます。

財産分与の対象となる財産の範囲(時期・名義)

 

財産分与の対象となる財産とは、夫婦が結婚してから離婚するまで(離婚前に別居をした場合は別居開始時まで)に増えた財産です。この期間に増えた財産は、夫婦が共同して築き上げたと考えられるためです。

分与対象となる財産のことを「共有財産」と呼びますが、これは名義が共有名義であるという意味ではありません。夫名義であるか妻名義であるかを問わず、分与の対象となります。

具体的には
・現金、預貯金(金融機関名、支店名まで特定する必要があります)
・不動産
・自動車
・株式、有価証券
・保険(生命保険の解約返戻金など)
・動産(家具・家電など。使用年数の経過で価値が下がっていることが一般的です。)
・退職金

などです。

なお、退職金については、退職前に離婚した場合、退職金が将来もらえるかどうかは確実ではありません。とはいえ、退職金は労働の対価の後払い的性格があります。ですから、将来もらえる確実性がどれだけ高いかを考慮した上で、婚姻から離婚(別居)までの期間の割合に応じて財産分与の対象となると考えられています。で将来受け取る権利を金銭評価して分与対象とする考え方があります。

ちなみに、年金については、年金分割という別の制度があります。

特有財産

夫あるいは妻が、結婚前から持っていた財産(たとえば結婚前から貯めていた預貯金など)は、分与の対象とはなりません。
また、結婚してから離婚するまで(あるいは別居開始時まで)に取得した財産であっても、自分の親などから相続により取得した財産や贈与を受けた財産は分与の対象とはなりません。

これらの、財産分与の対象とならず、夫婦の一方が単独で取得する財産のことを「特有財産」といいます。

マイナスの財産(債務)がある場合

借金やローンなどのマイナスの財産(債務)がある場合、これが夫婦の共同生活のための債務であれば財産分与の額を計算するにあたり考慮されます。

たとえば自宅の住宅ローンは、夫婦の共同生活のためのものといえますから、財産分与の際に考慮されます。
自宅不動産の価値が住宅ローン残高より高い場合は、住宅ローン残高を差し引いた価値を自宅不動産の価値として分与額を計算します。
もっとも、自宅の価値が住宅ローン残高より低い場合は、自宅は価値がないものとして分与対象に含めないという取り扱いが多いです。

財産分与のための証拠集め

調停や裁判を有利に進めるためには、相手名義の財産があることを示す証拠が必要になります。
同居中で相手が警戒していない時期(つまり、相手があなたから離婚や財産分与を請求されるとは思っていない時期)であれば、配偶者の通帳が手元にあったり、証券会社から配偶者宛の郵便物が自宅に届くことで、預貯金や有価証券の情報をつかめる可能性があります。

財産分与の割合

原則として、分与の割合は2分の1です。ただし、夫婦の一方の専門的資格や能力が高額の収入や、多額の資産形成に寄与している場合には、その事情を考慮して分与の割合を例外的に修正する場合があります。

財産分与の支払い方法

財産分与の金額が大きくなるケースでは、一括払いが難しいこともあります。支払いを確実にするには公正証書を作成したり、あるいは分割払いを認めて支払をしやすくする、担保を取るなどの方法があります。

離婚の財産分与で弁護士に頼んだ方が有利な理由

離婚の財産分与で弁護士に頼んだ方が有利なのでしょうか。夫婦それぞれの名義の財産を明らかにして2分の1で分け合う、と聞くと単純で弁護士を頼むまでもないと感じるかもしれません。ですが、離婚の財産分与は弁護士に依頼したほうがメリットは大きいのです。

代理人として相手と交渉、調停、裁判をするので直接やりとりする負担から解放される

財産分与に限らず、離婚について相手と直接やりとりしたくないと考える方は多いと思います。弁護士は代理人として交渉や調停、裁判ができますから、相手と直接やりとりする負担から解放されます。

相手が財産を開示しない場合に、法律に基づいた調査方法が使える

相手が財産を開示しない場合、弁護士会照会(23条照会)や調査嘱託という法律に基づく調査方法を使って金融機関等に相手名義の財産があるかどうか照会をかけて相手の財産を調査する方法が使えます。調査嘱託は本人でも可能ですが、調査の必要性について説得する際に弁護士の専門知識が役立ちます。もっとも、近時の個人情報保護の意識の高まりを受けて、照会を受けた金融機関等が名義人本人の同意がなければ情報を開示しない、という回答をすることもあります。

財産の適正な評価ができる

財産分与は、預貯金や現金など、金額での評価が明らかなものばかりではありません。自宅不動産をいくらと評価するのか、将来もらえるかどうかわからない退職金をいくらと評価するのか。双方が納得できる評価をしなければ、財産分与の紛争は解決しません。弁護士は財産評価の方法を複数知っており、事案に応じた適切な方法を選ぶことができます。双方が納得できる評価をすることで早期の解決が見込めます。

分与割合の例外を主張する

財産分与の割合は調停にしても裁判にしても原則として2分の1です。ですから、2分の1とすることが公平でない例外的な事情があることを調停委員や裁判官に理解してもらうためには、法律上の根拠のある説得が必要になります。この場合は、弁護士に依頼するべきです。

財産の支払を確実にする

財産分与をするときは、分与財産の金額に目が行きがちです。ですが、取り決めた金額を相手方が実際に支払ってくれるかどうかはわかりません。実際に支払ってもらえなければ調停や判決がただの紙きれと同じになってしまうおそれもあります。弁護士は、財産分与に限らず債権を確実に回収するための方法を複数知っており、事案に応じて適切なものを選んで使うことができます。ですから、財産の支払いを確実にするために弁護士を依頼するというのもひとつの方法です。

 

財産分与というと、夫婦の財産を半分に分ける、というイメージ自体は理解されている方も多いと思います。ですが、実際に相手に請求して財産を支払ってもらうには、相手の財産を調査し、評価額を計算し、協議・調停・裁判あるいは審判手続を行うだけでなく、確実に回収するための方法も考える必要があります。法律の専門知識や経験のある弁護士に相談されることをおすすめします。

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