未来創造弁護士法人

離婚相談

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離婚と子ども

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

親権・監護権

離婚して父親が親権を取るために知っておきたいこと

離婚して父親が親権を取ることはできるのでしょうか。父親が親権を取るために知っておきたいことをまとめました。

父親が親権を取れる割合は?

父親が親権を取れることは少ないと言われています。実際、裁判所の司法統計(平成27年度)によると、離婚調停・離婚審判で離婚した夫婦のうち、父親が親権者となったのは1947件、母親が親権者となったのは18416件です。9割以上が母親が親権者となっているのです。

しかし、父親が親権を取ることを諦めてはいけません。割合は少ないものの1割は父親が親権者に指定されているのです。また、すべての父親が親権を取りたいと考えているわけではなく、当初から母親が親権者となることを認めており親権の争いにならないケースも少なくないことを考えますと、父親が親権を主張した事案に限れば、父親が親権を獲得できた割合は統計よりも高くなるのではないかと考えられます。また、司法統計では裁判離婚のときに父母のいずれが親権者に指定されているかの割合は不明です、

親権者はどのように決まるか

父親が親権を取るためには、親権者がどのように決まるかを理解しておく必要があります。
協議離婚の場合、夫婦間の話し合いで父母のいずれが親権者となるかを決めます。
夫婦間の協議がまとまらない場合には家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停手続の中で親権者を決めることになります。離婚調停は調停委員を介した夫婦の話し合いですので夫婦がお互いに親権を主張して譲らないときは、離婚調停は不成立となります。
離婚調停が不成立になったときは、家庭裁判所に離婚裁判を提起します。裁判離婚では、家庭裁判所が法律上の離婚理由があると判断した場合には判決で離婚を命じるとともに父母のいずれかを親権者に指定します。
家庭裁判所を利用した手続である調停離婚や裁判離婚の場合、家庭裁判所調査官という専門的な職員が手続に関与します。家庭裁判所調査官は、父母や子供から直接事情を聞きとったり、家庭環境を調べるなどして、父母のいずれを親権者とすべきかについて報告書を作成し裁判官に提出します。裁判官は専門家である家庭裁判所調査官の報告を重視する傾向があります。

家庭裁判所は「子の福祉」を親権者の判断基準にしている

家庭裁判所は「子の福祉」を親権者の判断基準にしています。何が「子の福祉」に適合するかについては、様々な要素を総合考慮しています。代表的な考慮要素をいくつかご紹介します。

①子どもに対する愛情があるか

子供に対する愛情があることは親権の大前提です。もっとも親権に争いがあるときは、父母ともに子供に対する愛情があるのが通常ですから、ここで差が付くことはほとんどありません。愛情という主観的要素よりも、監護状態という客観的要素を重視する傾向にあります。

②肉体的・精神的に健康であるか

親権者として子供を育てていくことに耐えられる程度に、肉体的・精神的に健康であることです。

③子どもの年齢

乳児や幼児の場合は、母親が親権者に指定される傾向があります。父親は子供を産めるわけではないですし、母乳が出るわけでもないですからこの点で争っても仕方がありません。一方、子供の年齢が大きくなれば父親であることが不利に働くとは限りません。

④子どもの意思

家庭裁判所調査官が面談により子どもの意思を調査します。子供の言い分にどれだけ重きを置くかは子供の年齢、判断能力によります。

⑤現在の監護状態に問題があるか

家庭裁判所は子どもの生活環境を頻繁に変更するのは妥当でないとの配慮から、現在の監護状態に問題があるかどうかを調査します。現在の監護状態に問題がない場合には、できるだけ現状維持させる方向、すなわち監護権者を親権者に指定する方向に傾きます。
気を付けて頂きたいのは、無理矢理子どもを連れて別居して自らを監護権者とする監護状態を作り出すことは逆効果だということです。家庭裁判所は、現在の監護状態が始まった経緯を調査しますので、法律に基づかない実力行使をすると法律を守らない親とみられて不利に働きます。

⑥養育に充てる時間があるか

養育の時間があるほうが、時間がないよりも親権者に選ばれやすい傾向にあります。
女性、特に主婦の場合はこの点を主張することが多いです。一方、男性であっても、たとえば自宅で開業している個人事業主の場合などは、職住近接のため子どもと接する時間を確保できることをアピールすることができます。

⑦監護補助者の協力を得られるか

父母だけでなく、父母の両親(子どもの祖父母)など、監護補助者の協力が得られるかどうかも考慮されます。

⑧きょうだい不分離

兄弟姉妹が一緒に育つことが子どもの人格的成長にとって好ましいと考えられています。そのため、兄弟姉妹がいるときは、一方の親権者に子ども達全員の親権を帰属させる傾向にあります。

⑨経済的に余裕があるか

お金があるほうが、お金がないよりも親権者に選ばれやすい傾向にあります。父親に収入があり、母親が専業主婦だった場合には、父親のアピールポイントになります。一方で、父親の方が母親に比べて収入が多い場合、親権者を母親に指定し、父親が養育費を支払うことで養育にかかる費用を賄うという考え方もあり得ます。

⑩離婚後の面会交流に協力的か

夫婦が離婚して夫と妻の関係では無くなったとしても、子どもにとっては両親から愛情を注がれることが望ましく、親権者でない親と面会交流(面接交渉)することが重要と考えられています。ですから、自分が親権を取ったとしても、離婚後の相手の面会交流に協力する姿勢を示すことも大切になります。

父親が親権を取れる可能性があるケース

次のようなケースであれば、父親が親権を取れる可能性があるでしょう。
・子供が乳幼児ではない
・父親が仕事と家事育児を両立できる
・夫婦関係が悪化する前から父親も監護養育(一緒に遊ぶ、送り迎えをする、勉強を教える、学校での学習に関心をもって行動しているなど)をしていた
・父親が現に同居して監護養育をしている
・子供と別居しているが母親が無理矢理子どもを連れ去ったのが別居の原因である
これらはあくまでも一例です。その他のケースでも父親が親権を取れる可能性はあります。

親権を取れなくても子供と面会する方法はある

もし父親が親権を取れなくても子供と会えなくなるわけではありません。
親権者に指定されなかった親は、子供と面会交流する面会交流権が認められています。離婚時に面会交流の方法や回数などを取り決めることもできますし、離婚後に家庭裁判所に面会交流を求める調停を申し立てて、方法や回数を決めることもできます。

 

「父親は親権を取れない」と諦めてほしくありません。他方で、父親が親権を取ることは簡単ではないことも事実です。専門家である弁護士に相談の上、適切な準備をしてから手続を進めることをおすすめします。

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