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離婚と子ども

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事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

親権・監護権

産後離婚を避けるためにすべき6つのこと

「産後クライシス」という言葉をご存じですか?妻の産後に夫婦仲が悪化することを言いますが、産後クライシスが深刻になると離婚に至ることも。
夫婦が産後クライシスを乗り切り、産後離婚を避けるためにすべき6つのことをお伝えします。

「産後クライシス」とは

 「産後クライシス」とは、平成24年9月にNHKのテレビ番組「あさイチ」の中で使用され、以後、一般的に使われるようになった言葉で、出産後から2~3年ほどの間に、些細なことで夫婦喧嘩になったり、逆に会話がなくなるなど、夫婦仲が悪化する現象を指します。出産後に急激に夫婦仲が悪化する現象は、従来、「育児ノイローゼ」や「産後ブルー」といった母親側の問題として語られてきましたが、「産後クライシス」は、夫婦関係の悪化を夫婦の問題として捉えたところに特徴があります。
 「クライシス(Crisis)」を日本語に訳すと「危機」なので、産後クライシスは“産後の危機”ということになりますが、それでは曖昧なので、ここでは、2で挙げる原因により、夫婦関係が危機に陥ることと定義します。

産後クライシスの原因(原因とそれに対する夫・妻の反応)

(1) 夫側に父親としての自覚がない
妻(女性)は、妊娠から出産まで胎児の成長を直接感じることができ、十月十日の間に母親になっていきますが、夫(男性)は、子供と対面して初めて父親としての自覚が芽生える場合が多いといわれています。それも、子供と対面したからといって直ぐに父親としての自覚が芽生えるわけではなく、徐々に芽生えていくものですから、子供が生まれて嬉しい反面、子供とどう対応して良いのか戸惑ってしまう男性も多いと思います。つまり、夫は妻に比べ、親としての自覚が芽生えるまでに時間がかかるのです。その結果、妻からしてみると、「夫には父親としての自覚がない」というふうに見られてしまうのです。
(2) 夫が育児に非協力的
一般に、出産間もない頃は、夫は外で仕事をして、妻が子育てをするという役割分担になることが多いと思いますが、夫がその役割分担を勘違いし、仕事外の時間は自分の余暇であり、妻の子育てを余暇を使って“手伝ってあげる”というスタンスでいることに問題があるといえます。赤ちゃんが夜泣きをしても、夫が知らぬ顔を決め込めば、妻は慢性的な睡眠不足となり、「育児から解放される時間はないの?」と思ってしまいますよね。
(3) 妻のホルモンバランスの変化
女性は、出産後、女性ホルモンバランスに変化が生じます。具体的には、次のようなホルモンバランスの変化が起こります。
・妊娠中盛んに分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン。胎盤を完成させる役割と、子宮筋の収縮を和らげて流産を防ぐ役割を担います)が、妊娠8~9か月をピークにそれ以降は減り続け、出産とともに激減する。
・妊娠中に分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン。子宮を大きくしたり、乳管を発達させる役割を担います)が、出産とともに激減する。
・妊娠中から分泌され始めるプロラクチン(母乳を作り出す作用があります)が、授乳期になると活発に分泌される。
その結果、生理の再開が遅れたり、抜け毛が増えたり、シミが増えたり、肌が敏感になり、かゆみや湿疹、かさつきが起きたりといった症状が出てきます。また、自律神経が乱れることにより、涙もろくなったり、情緒不安定になったりすることがあります。つまり、出産前に比べストレスや不安を感じやすくなるということです。例えば、母性本能が強くなって子供を守ろうとする気持ちが過剰に働く結果、風邪を引いて咳をしている夫に対し、「子供にうつるから近付かないで!」などと言って夫すらも排除しようとすることがあります。このような子供を最優先とする対応が続くと、夫は戸惑いや疎外感を感じ、「自分に対する愛情がなくなった」と感じるようになります。
(4) 育児や生活スタイルの変化に伴う妻の疲労
出産前は仕事をしたりして社会と関わりをもっていた女性が、出産により子育て中心の生活環境に変わると、ストレスを発散する機会がなくなり、疲労や不満が蓄積されて育児ノイローゼのような症状(例えば、無表情・無気力、不眠症、物事について悲観的になる、など)を呈することがあります。そして、この蓄積された疲労や不満は夫に向けられるのですが、夫からすれば、「なぜ八つ当たりされなければならないんだよ」ということになります。
(5) 夫婦のコミュニケーション不足
夫婦の生活の中心が育児になりますから、夫婦でコミュニケーションを取る機会は少なくなります。上記の(1)~(4)も加わり、夫婦はお互いにあえてコミュニケーションを取ろうとすらしなくなる場合もあります。これでは、夫婦の心はすれ違い、溝は深まるばかり。結果として、夫も妻も孤独感を深めていきます。

産後クライシスの末路

 夫婦がお互い不満を抱くようになり、コミュニケーションを取って溝を埋めようとする努力もしなくなると、不満感は嫌悪感となり、やがて夫婦生活を続けていく意味がないと考えるようになります。この状態が続くだけでも十分結婚生活の破綻、つまり離婚に至りますが、さらに、その不満が暴力(DV)や不貞につながると、離婚は決定的となります。
 上記は夫婦がお互いに離婚を考えるようになる場合ですが、夫がセックスレスやコミュニケーション不足に悩んでいるにも関わらず、妻が子育てに必死で夫の気持ちに気付かなかったり、気付きながらも無視するような対応をした結果、夫が離婚を考えるようになるパターンもあります。逆に、妻が夫の子育てに対する無理解、非協力に我慢ができなくなった結果、妻が離婚を考えるようになるパターンもあります。これらの場合、妻・夫には相手方が離婚を考えている原因について全く自覚がないので、当然離婚には応じようとはしません。あくまでも夫婦のどちらかが離婚に応じようとはしない場合は、3年程度の別居を経た上で、裁判離婚をすることになります。なお、このような経緯で離婚になった場合、離婚の理由は性格が合わなかったということになりますから、お互いに慰謝料請求は認められないでしょう。慰謝料以外の点、つまり、子供の親権者と養育費、面会交流、財産分与が決められることになります。

産後の離婚は多いのか?

 厚生労働省「平成23年度全国母子世帯等調査結果報告」によると、生別により母子のみとなった世帯(母子家庭)のうち、末子の年齢が0~2歳である場合は母子家庭全体の35.1%、他方、父子のみとなった世帯(父子家庭)のうち、末子の年齢が0~2歳である場合は父子家庭全体の24.2%です。同じ調査により、生別した夫婦のうちの80.8%が離婚によるとの結果が出ていますので、単純に計算すると、離婚により母子家庭となった世帯の28.4%、離婚により父子家庭となった世帯の20%は末子が生まれてから3年以内に離婚していることになります(父子世帯の方が少ないのは、子供が小さいうちの離婚では、親権者が母親になる場合が多いことによると思われます。)。
 以上のデータによると、離婚によって母子世帯・父子世帯となった元夫婦の実に24%(男女平均)は産後(ここでは末子が生まれてから3年以内とします)に離婚していることになりますから、産後の離婚は多いと言わざるを得ません。

産後クライシスを避けるためにすべき6つのこと

 産後3年以内の離婚の原因が全て産後クライシスにあるとするデータはないので、生活費を渡さない、性格が合わない、不貞をしたなどの一般的な離婚原因が、出産3年以内に起こった可能性もあります。しかし、これらの一般的な離婚理由の発生も含めて、出産による夫婦のライフスタイルの変化が多かれ少なかれ影響していることに間違いありません。そして、そのライフスタイルの変化こそが産後クライシスの元凶なのです。そうすると、産後の離婚を回避するためには、ライフスタイルの変化に敏感に反応して産後クライシスを乗り切ることが重要になってくるといえます。そこで、産後クライシスを乗り切って産後離婚を避けるためにすべき6つのことをご紹介します(産後クライシスに陥らないようにする対策としてだけでなく、産後クライシスに陥ってしまったときの克服法にもなります)。
(1) 産後クライシスを知る
 産後クライシスというものがあるということと、それがなぜ起こるかということを知っていれば冷静に対処できますよね。産後クライシスを知る方法としては、インターネットやテレビ番組、育児関係の雑誌などがあります。これらを活用し、まずは敵を知ることから始めましょう。夫も、「俺は愛妻家だから大丈夫」などと考えず、事前に勉強しましょう。
(2) 育児や家事の分担を決める
 夫は外で仕事をして、妻が家庭で家事や育児をする、出来る範囲で夫が妻の手伝いをする、という考えは捨てましょう。外での仕事には終わりがありますが、家事や育児には終わりがないので、妻には永遠に休息の時間が訪れません。夫は、積極的に育児や家事の分担を引き受け、妻が一人になれる時間を作りましょう。
(3) コミュニケーションをきちんと取る
 コミュニケーションを取っていれば、ちょっとした行き違いなどは直ぐに修正することができます。コミュニケーションは夫婦円満の秘訣。溝が生じないようにすることが重要です。
(4) 相手を労い、感謝の気持ちを伝える
 愛し合い、人生の伴侶にしようと決めて結婚し、夫婦が望んで赤ちゃんを作り、家族が増えたということを忘れてはなりません。夫婦は子どもたちのためにタッグを組んでいるのです。パートナーによって助けられ、支えられているのですから、相手を労い、感謝の気持ちを伝えましょう。特に妻は、夫がする家事育児が自分の求めるレベルや友人の夫のレベルより低かったとしても、比較したりしないで褒めてあげましょう。イクメンが社会現象のようになり、家事も育児も立派にこなすパパもいますが、その人たちだって最初から上手くできたわけではありません。褒めてあげれば気をよくしてもっと頑張ってくれるはずです。産後の女性は、女性ホルモンが崩れることによりイライラしがちですが、ママ自身、「女性ホルモンが崩れているせいだ」ということを忘れないように心掛け、イライラを表に出さないように努力しましょう。
(5) 頼れるものを積極的に活用する
 奥さんや旦那さんの実家を頼ったり、食洗機を買ったり、頼れるものを積極的に活用して時間の節約をしましょう。親の介護をヘルパーさんに手伝ってもらうのと一緒です。時間は作るものですよ。
(6) 一人で抱え込まない
 ママ友を作って悩みを共有したり、地域の民生委員に相談に乗ってもらうなどして一人で悩みを抱え込まないようにしましょう。もちろん、夫婦のコミュニケーションも重要ですが、ママ達で集まって体験談を語ったり、おしゃべりをしたり、子育てをしてきた女性の経験談を聞いたりアドバイスをもらうことは貴重です。ママ側だけではなく、パパ側でも育児について話せる友人が欲しいですね。

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