未来創造弁護士法人

離婚相談

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離婚と子ども

ここでは、離婚について、知っておいた方が良い知識や事例などを解説しています。
事前に知識を知ることでトラブルを最小限に抑え、かつ迅速な解決を図ることが出来ます。

氏と戸籍

離婚すると子供の戸籍や苗字はどうなる?

離婚すると子供の戸籍や苗字(氏、姓、名字)はどうなるのでしょうか。
親権者になるかどうかで違いはあるのでしょうか。

離婚と戸籍、苗字のポイント

離婚した場合の子供の戸籍や苗字(氏、姓、名字)はどうなるのか。関連して、親権者についても説明します。

まず押さえておくべきポイントは、①親子の戸籍、氏、そして親権者は連動していないこと、②1つの戸籍に入れるのは、夫婦と未婚の子の2世代までであること、③1つの戸籍に入るには同じ氏である必要があることです。
詳しくみていきましょう。

戸籍はどうなる

結婚すると夫婦は一つの戸籍に入ります。結婚時に、夫婦は夫または妻どちらかの氏を選びます。

夫の氏を選んだ場合は夫、妻の氏を選んだ場合は妻を戸籍筆頭者とする新しい戸籍が作られるのが原則です(戸籍法16条1項本文)。離婚等によって夫又は妻がすでに戸籍筆頭者になっている場合で、その氏を夫婦の氏として選ぶときは、新しい戸籍を作るのではなく、元々ある戸籍筆頭者の戸籍に、氏を変更する妻又は夫が入ることになります(同条1項但書、2項)。

いずれにしても、夫婦は、婚姻中、結婚時に氏を変更しなかった者を筆頭者とする一つの戸籍に入っていることになります。夫婦の間に子供が生まれると、子供は親の戸籍に入ります。

では、離婚が成立すると、戸籍はどのような影響を受けるのでしょうか。夫婦(子供にとっての親)と子供それぞれについて説明します。

親の戸籍

結婚時に氏を変更しなかった親
結婚時に氏を変更しなかった親は、離婚が成立した場合であっても、自身を筆頭者とする戸籍に残ったままです。他の戸籍に移ることはありません。

結婚時に氏を変更した親
結婚時に氏を変更した親は、離婚によって当然に婚姻中の戸籍から抜けます。戸籍から抜けることを除籍といい、離婚により除籍したことは戸籍に記載されます。
婚姻中の戸籍を抜けた後は、婚姻前の戸籍に戻るのが原則です。婚姻前に父母の戸籍に入っていた場合は父母の戸籍(婚姻中に父母が別戸籍に転籍している場合には転籍後の戸籍)に戻ります。
ただし、婚姻前の戸籍に戻らず、新しい戸籍を作ることもできます。(後で述べますが、子供を同じ戸籍に入れたい場合には新しい戸籍を作る必要があります。)

子供の戸籍

両親が離婚した場合、子供は婚姻中の戸籍、すなわち、結婚時に氏を変更しなかった親(筆頭者)の戸籍に入ったままです。

子供が未成年の場合、離婚時に父母の一方を親権者に定めなければなりませんが、たとえ、結婚時に氏を変更した親が親権者に指定されたとしても、子供は筆頭者の戸籍に残ったままなのです。
子供が父親と母親どちらの戸籍に入っているかと、親権者が父親、母親どちらかは関係がないのです。

結婚時に氏を変更した親の戸籍に入るためには、子の氏の変更と入籍届の手続が必要になります。詳しくは後で説明します。

また、子が20歳以上で未婚の場合、筆頭者の戸籍を離れて、自分一人の戸籍を新しく作ることもできます。これを分籍といいます。

氏はどうなる

親の氏はどうなる

結婚時に氏を変更しなかった人
結婚時に氏を変更しなかった人は、離婚しても氏はそのままです。

結婚時に氏を変更した人
結婚時に氏を変更した人は、離婚によって、法律上当然に結婚前の氏、いわゆる旧姓に戻ります。これを「復氏」といいます。

もっとも、結婚時に氏を変更した人は、離婚後3か月以内に、その本籍地または市区町村役場に、離婚の際に称していた氏を称する届を届け出ることにより、婚姻中の氏を使い続けることもできます。これを「婚氏続称」といいます。

ただし、婚姻中の氏といっても呼び方が同じだけで戸籍は別ですし、法律上は別の氏として取扱いますので注意が必要です。(婚氏続称した親と子は一見すると同じ氏ですが、子を婚氏続称した親の戸籍に入れるためには、子の氏の変更が必要になります。詳しくは後で説明します。)

婚氏続称を選択する場合、離婚届と同時に届出をするケースが多いですから、離婚成立までに離婚後の氏をどうするか考えておくとよいでしょう。

また、離婚後3か月を経過してしまった場合であっても、「やむを得ない事由」があるときは、戸籍法に基づき、家庭裁判所に氏の変更許可の審判の申し立てを行い、許可を得ることで氏の変更ができます。離婚に伴う氏の変更の場合には「やむを得ない事由」が認められる可能性は高いです。

子供の氏はどうなる

両親が離婚した場合、何も手続をしなければ、子供の氏は筆頭者の戸籍の氏のままで変更はありません。

子どもを自分の戸籍に入れるには

離婚によって婚姻中の戸籍から抜けた親が、子供を自分と同じ戸籍に入れる方法を説明します。冒頭のポイント①「親子の戸籍、氏、そして親権者は連動していない」ため、それぞれの手続きを取る必要があります。

新しい戸籍を作る

まず、婚姻中の戸籍から抜けた親は、離婚後に自分を筆頭者とする新しい戸籍を作る必要があります。

実家の戸籍に戻ると、子供を自分の戸籍に入れる事ができないため、実家の戸籍には戻れません。これには法律上の理由があります。

戸籍法では、戸籍は一つの夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとに編製することとされています(戸籍法6条)。そして、子は、結婚によって新戸籍を編製するか又は配偶者の既存の戸籍に入籍し、従前の親の戸籍から除籍されます(戸籍法23条)。このことから、冒頭で述べたポイント①「1つの戸籍に入れるのは夫婦と未婚の子の2世代まで」が導かれます。

離婚後に実家の戸籍、すなわち婚姻前の父母(子供から見ると祖父母)の戸籍に戻り、子どもも同じ戸籍に入れようとすると、祖父母、父母、子の3世代が1つの戸籍に入ることになり戸籍法に違反してしまうのです。ですから、子どもを自分の戸籍に入れたいときは、実家の戸籍に戻るのではなく、離婚後に自分を筆頭者とする新戸籍を作る必要があります。

子の氏の変更

次に、子供の氏を、自分と同じ氏に変更します。

冒頭で述べたポイント②「1つの戸籍に入るには同じ氏である必要がある」ことから、子供の氏を、自分と同じ氏に変更する必要があります。

子の住所地の家庭裁判所に対して、子の氏の変更についての許可の審判(民法791条、家事事件手続法160条)の申立てをします。申立人は子です。子が15歳未満のときは法定代理人、すなわち親権者が子を代理して申し立てますが、15歳以上であれば、子自身が氏の変更を求めるかどうか自主的に判断することになります。

準備する書類は、子の氏の変更許可審判申立書、子供の戸籍謄本(全部事項証明書)、自分の戸籍謄本(全部事項証明書)、収入印紙等です。申立人である子又は法定代理人である親の身分証明書の提示を求められる場合があります。離婚に伴う申立ての場合、子の氏の変更は許可されるのが通常です。

わかりづらいのですが、婚氏続称している場合であっても、子を婚氏続称している親の戸籍に入れるためには、子の氏の変更が必要になります。婚氏続称は、復氏に伴う社会生活上の不便を解消する目的で、離婚時の氏を呼称上の氏として使うことを認めている制度にすぎず、婚氏続称した場合であっても法律上の氏は婚姻前の氏(旧姓)に戻っているためです。ですから、婚氏続称している親と子は、呼称上の氏は同じであっても法律上の氏は異なるので、子の氏の変更を経て、法律上の氏を同じにする必要があるのです。

 

入籍届

次に、入籍届を提出します。

家庭裁判所で子の氏の変更が許可されると、その旨が書かれた審判書謄本が出されます。これを添付して、子の本籍地又は届出人の住所地の市区町村役場・役所に入籍届を提出します。これで子供を自分の戸籍に入れることができます。

なお、子の意思を尊重するため、以上の手続により氏を改めた未成年の子は、成年に達した時から1年以内であれば、戸籍法に定める届出によって従前の氏に複することができます(民法791条4項)。

 

いかがでしたか。実際の手続は本人でなさるケースもありますが、戸籍謄本を取り寄せるなどの作業は実際にやってみると時間と手間がかかります。弁護士等の士業は、受任している事件については職務上請求といって法律上、戸籍謄本などを取り寄せることができますのでご検討ください。手続について詳しく知りたい方は法律の専門家である弁護士までご相談ください。

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